ハープチューナー無料|ペダル・レバー式に対応
ハープの調弦を合わせられる、無料のオンラインチューナーです。弦数や調が機種で異なるため、特定のプリセットを持たないクロマチック方式で1弦ずつ測定します。ペダルハープのペダル操作と、レバーハープのレバー操作の考え方も解説しています。オーケストラで用いられる標準的な47弦グランドペダルハープ(6オクターブ半)から、アイルランド伝統音楽や弾き語りで愛用される27〜36弦のレバーハープ(アイリッシュハープ/ケルティックハープ)、卓上用の小型ラップハープまで、あらゆる弦数と調弦仕様に対応します。Web Audio APIによるリアルタイム周波数検出を用い、25 Hz〜2200 Hzの全帯域にわたって半音ごとのピッチ名とセント単位の誤差を視覚的に表示します。
操作パネル
使い方
時間領域の自己相関(NSDF)と放物線補間による検出で、25 Hz〜2200 Hzの最も近い12平均律の音とセント誤差を報告します。ハープ専用の弦目標は持たないクロマチック方式で、基準はA4=440 Hzです。4096サンプルのアナライザフレーム先頭から1536サンプルの自己相関窓を切り出して解析するため、低音域の豊かな基音から高音域の微小な減衰音まで安定して捉えます。国際標準ピッチ(A4=440 Hz)のほか、日本のコンサートホールやオーケストラで標準的なA4=442 Hzを含む415〜444 Hzの基準ピッチ切り替えに対応しています。
On this page
「開始」でマイクを許可し、1弦ずつ指ではじいてください。ペダルハープは全ペダルをナチュラル位置にしてCフラットメジャーの基準で合わせ、レバーハープは全レバーをオフ(ナチュラル)にした状態で合わせます。針が中央の緑(±3セント以内)になれば完了です。
ハープの弦は多く、1本合わせると全体がわずかに動きます。低い弦から順に一巡したらもう一度確認し、2巡目で仕上げてください。チューニングピンは少し緩めてから上げる方向で回すと安定します。
調弦を始める際は、赤色の弦として視覚的に識別しやすい中央ハ(C4 / ミドルC)を基準のランドマークとして見つけ、そこから上または下へと1弦ずつ順を追って進めるのが確実です。ハープは弦数が極めて多く見た目が似通っているため、飛び石で合わせるのではなく隣接する弦を順番にたどることで、調弦ピンの差し間違い事故を防ぐことができます。
チューニングキー(チューニングレンチ)を回す際は、ごくわずかな回転角(数ミリ単位)でピッチが大きく変動します。ピッチが高すぎる弦は、一度目標よりも明確に低音側まで緩めてから、巻き上げる方向で針の中央(±3セント以内)へ追い込んでください。ピンとピンブロックの摩擦が均一に落ち着き、演奏中の緩みや狂いを最小限に抑えられます。
ハープ開放弦の多オクターブ基準周波数一覧表(C1〜C7)
ハープはピアノと同様に1つの音名に対して1本の弦が対応する発音構造を持っていますが、弦の総数や音域は楽器の構造によって大きく異なります。
オーケストラで標準的に使用されるグランドペダルハープは通常47本の弦を備え、C♭1からG♭7までの約6オクターブ半という広大な音域を誇ります。一方、民俗音楽や室内楽で親しまれるレバーハープは2オクターブから6オクターブまで多様で、27弦、34弦、36弦などのモデルが一般的です。
どのサイズのハープであっても、1オクターブあたり7本の全音階(ダイアトニック)配列が反復する基本構造は共通しています。本一覧表では調弦の確実な指標となる各オクターブのC音(赤色の弦)および合奏基準のA4音の周波数を、標準440 Hzおよび日本の演奏現場で広く用いられる442 Hzの双方で整理しています。
| オクターブ帯域 | 音名 | 弦の色・視覚的目印 | 周波数 (A4=440 Hz) | 周波数 (A4=442 Hz) | 音響的特徴・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1オクターブ(極低音) | C1 | 赤色(最低域のランドマーク) | 32.70 Hz | 32.85 Hz | グランドハープの最低域付近(Cb1≒30.9 Hz)。重厚な太い金属巻弦 |
| 第2オクターブ(低音部) | C2 | 赤色(低音の指標) | 65.41 Hz | 65.70 Hz | バス音域。豊かな低音倍音を含み、共鳴が長く持続する弦 |
| 第3オクターブ(中低音) | C3 | 赤色(チェロ音域に相当) | 130.81 Hz | 131.41 Hz | 金属巻弦からガット弦/フロロカーボン弦への移行帯域 |
| 第4オクターブ(中央音域) | C4 | 赤色(中央ハ/ミドルC) | 261.63 Hz | 262.82 Hz | 調弦の基準開始点。最も安定してピッチ判定が行える指標弦 |
| 第4オクターブ(基準音) | A4 | 白色(ナチュラル) | 440.00 Hz | 442.00 Hz | チューニングの基準ピッチ。オーケストラや合奏の基礎周波数 |
| 第5オクターブ(高音部) | C5 | 赤色(ソプラノ音域) | 523.25 Hz | 525.63 Hz | 明るく澄んだ音色。張力が高くピッキングのアタックが明瞭 |
| 第6オクターブ(超高音) | C6 | 赤色(フルート高音域) | 1046.50 Hz | 1051.26 Hz | 非常に短い弦長。微小なピンの回転で音程が大きく変動 |
| 第7オクターブ(最高音部) | C7 | 赤色(最高音域のランドマーク) | 2093.00 Hz | 2102.52 Hz | 本ツールの検出上限(2200 Hz)直下。爪先で軽く弾いて測定 |
ペダルハープとレバーハープの変調機構と力学(ペダル vs レバー)
ハープは全音階(ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ)に並んだ弦を物理的に伸縮・変調させることで、半音階(臨時記号や転調)を演奏します。この変調メカニズムには「ダブルアクション・ペダル方式」と「レバー方式」の2つの主要な体系が存在します。
- ペダルハープのダブルアクション機構:足元にある7本のペダル(左足側: D・C・B、右足側: E・F・G・A)が、楽器全体の同名音(すべてのオクターブの該当音)を一括して制御します。各ペダルには3つの切り替え位置(上段: フラット ♭、中段: ナチュラル ♮、下段: シャープ ♯)が設けられています。ペダルを踏み込むと、柱とネックの内部を通る連結ロッドが回転ディスクを動かし、ディスクのピンが弦を挟み込んで有効弦長を短縮することで、音程を半音ずつ引き上げます。基本調弦は全ペダルを開放(最上段)にした「変ハ長調(C♭メジャー)」です。
- ペダル機構から独立した弦:標準的な47弦ペダルハープにおいて、最低音の2本(CおよびD)と最高音の1本(G)の計3本にはペダル機構が接続されておらず、各ピン単独でナチュラル等に固定調律されます。ペダルを操作してもこれらの弦の音程は変化しません。
- レバーハープ(ケルティック/アイリッシュハープ)の手動レバー:各弦の頭部(チューニングピン直下)に独立したレバーが1本ずつ取り付けられています。演奏者が手でレバーを引き上げると、レバーの突起が弦を押し付けて弦長を短縮し、その弦のみを半音シャープさせます。各弦は「オフ(半音低い)」と「オン(半音高い)」の2ポジションのみを持つため、一度の調弦で演奏可能な調性は7つの調に限定されます。
- レバーハープにおけるE♭調律の実用性:レバーハープをCメジャー(全レバーオフ)で合わせると、シャープ系の調(G、D、A、E等)へはレバーを上げるだけで移行できますが、フラット系の調を演奏できません。そのため、多くのハーピストはB・E・Aのレバーを上げた状態でCメジャーになるよう調弦(すなわちレバー全下げ時をE♭メジャーに設定)します。この「E♭調律」を採用することで、フラット3つからシャープ4つまで(E♭、B♭、F、C、G、D、Aメジャー)の最も頻出する7つの調を即座にカバーできます。
ハープの音響物理:共鳴(シンパセティック・レゾナンス)と響板のたわみ
数十本もの弦が木製の共鳴胴(響板/サウンドボード)の上に密集して張られているハープは、弦楽器の中でも極めて特殊な音響力学の制約を受けます。
- 交感共鳴(シンパセティック・レゾナンス)の巨大なエネルギー:ハープの弦はダンパーを持たないため、1本の弦を弾くだけで、その音の基本周波数や倍音(整数倍の周波数)と一致する周囲のすべての弦が空気振動および駒・響板の振動を通じて一斉に共振します。この天然のリバーブがハープ独特の幻想的な響きを生む源泉ですが、マイクによるピッチ検出時には、弾いた弦以外の共鳴音がマイクに入り込み、周波数判定の揺らぎやオクターブの取り違えを引き起こす主因となります。
- 総張力と響板の物理的変形(たわみ):グランドハープに張られた全弦の総張力は、約700 kgfから1トン(1000 kgf以上)にも達します。薄いスプルース材で作られた響板はこの巨大な張力を支えるために緩やかなドーム状に隆起しています。弦を1本巻き上げて張力を高めると、響板がわずかに引っ張られて浮き上がり、結果として既に調弦を終えた他の弦にかかる負荷が緩みます。これが「低音から高音まで調弦して最初に戻ると、最初の弦が必ずフラットしている」という物理現象の真相です。
- 高音弦の非調和性(インハーモニシティ)と検出限界:超高音弦(C7〜G7)は弦長が極めて短く、弦の曲げ剛性が無視できなくなるため、高次倍音が理論上の整数倍から高めへずれる非調和性が発生します。また、本ツールのWeb Audioアルゴリズムは2200 Hzを上限としているため、2093 HzのC7を超える最高音域の数本(〜2960 Hz)は耳によるオクターブ比較や専用のコンタクトピエゾチューナーとの併用が適しています。
確実なハープ調弦の実践手順とトラブルシューティング
ハープの調弦は、弦数の多さとピンのシビアなトルクゆえに、正しい物理的手順を踏むことが時間短縮と楽器保護の鍵となります。
- 中央ハ(C4)からのステップ調弦:調弦を開始する際は、まず中央の赤い弦であるC4(261.63 Hz)を正確に合わせます。そこからD4、E4と順番に高音側へ進み、一区切りついたらC4に戻って低音側へと進みます。隣接する弦を順番にたどることで、ピンの取り違えを完全に防止できます。
- チューニングキーの正確な操作法:調弦ピン(チューニングピン)はテーパー状に木製のピンブロックに打ち込まれています。キーをピンの根元まで垂直に深く差し込み、テコの原理による傾き(斜め方向の無理な力)をかけないよう、純粋な軸回転運動として回してください。数ミリの微小な回転で音程が数セント以上動くため、微細な力加減が求められます。
- 「一度緩めてから巻き上げる」原則:音程が高すぎる(シャープしている)弦を合わせる際、ペグを緩めて目標の音で止めてはいけません。ピンと木部の摩擦の偏りにより、演奏を始めた瞬間にピンが緩んでピッチが急落します。必ず目標よりも明確に低い音まで一度緩め、そこからテンションをかけながら巻き上げて針の中央(±3セント以内)で止めてください。
- 不要な弦のハンドミュート:マイクの反応が鈍い、または針が別の音名を指して安定しない場合は、弾かない低音弦の群れに片手の手のひらをそっと当てて消音してください。共鳴音を断つことで、目的の単音の基音がマイクへ純粋に届くようになります。
- 高音弦と低音弦のピッキングの使い分け:高音弦は指の腹で強く弾くと弦が暴れてピッチがブレます。爪の先で軽くピンと弾いて澄んだベルのような高音を鳴らしてください。逆に低音弦は、内蔵マイクの低域ロールオフを補うため、親指の肉でしっかり太く弾き、音が定常状態になってから数値を読み取ります。
温湿度管理・弦交換・安全管理ガイドライン
ハープは巨大な張力を繊細な木工構造で支えているため、日頃の取り扱いと環境管理が楽器の寿命と音程保持に決定的な影響を与えます。
- 温度と湿度の影響:木材は乾燥すると収縮して響板が引き締まり、全体のピッチが上昇します。逆に湿気が多いと木材が膨張してピッチが下がるか、響板の変形が進みます。エアコンや暖房器具の温風・冷風が直接当たる場所を避け、湿度40〜60%の安定した環境で保管してください。急激な環境変化がある移動時は、事前に全弦を半音程度緩めておく保護措置が有効です。
- 弦交換は必ず「1本ずつ」行う:切れた弦や劣化した弦を張り替える際、絶対に複数本の弦を同時に外してはいけません。響板にかかる張力バランスが局所的に崩れ、響板の歪みや割れを引き起こす危険があります。1本外したら新しい弦を張って適正ピッチまで巻き上げ、その後に次の弦へと移ってください。
- ルーズピン(ピンの空回り)の対処:チューニングキーから手を離した瞬間にピンが戻って音程が落ちてしまう場合は、ピンが木部の中で緩んでいる「ルーズピン」の兆候です。無理にハンマーで叩き込んだり力任せに締めたりせず、専門のハープ技術者やリペアマンに調整を依頼してください。
- 身体と耳の保護:ハープの調弦には数十本の弦を集中して聴き続けるため、耳の疲労が生じます。また、大型ハープは重量が30〜40 kgに及ぶため、移動時は無理をせず専用の運搬カートや補助者の協力を得て、腰や背中への過度な負担を防いでください。
よくある質問
ペダルハープの基準の調は?
全ペダルを上げた(上段)位置で変ハ長調(C♭メジャー)に調律するのが基本仕様です(レバーハープの変ホ長調/E♭調律と混同されやすい点にご注意ください)。ペダルを踏み込むことで各音をナチュラル、シャープへと切り替えます。調弦時はペダル位置を所定の基本位置に揃えてから測定します。
レバーハープの合わせ方は?
全レバーをオフ(下ろした状態)にして、ハープの基本調(CメジャーまたはE♭メジャー)に合わせます。レバーを上げると弦長が短縮されて半音上がります。調弦後にレバーを上げた状態でも測定することで、レバー金具のピッチ精度や位置ズレを点検できます。
弦が多くて時間がかかります。コツは?
低い弦から順に一巡し、2巡目で仕上げるのが効率的です。大きくズレた弦だけ先に粗合わせし、細部は2巡目に回すと、全体の動きに振り回されずに済みます。中央の赤いC弦を目印にしてオクターブ単位で整えるのも効果的です。
音声は外部に送信されますか?
されません。解析はすべてブラウザ内のメモリで行われ、タブを閉じるか停止すればマイクへのアクセスは即座に解除されます。
ハープの弦の色分け(赤や青・黒)にはどのような意味がありますか?
ハープは弦数が多いため、C音(ド)の弦が赤色、F音(ファ)の弦が青色または黒色に着色されています。その他の弦(D・E・G・A・B)は白色です。赤いC弦を基準の目印(ランドマーク)としてオクターブ位置を確認しながら調弦を進めます。
最高音や最低音の弦がチューナーで反応しにくい場合の対処法は?
超高音弦(C7以上)は爪の先で軽く弾いて澄んだ音を出し、オクターブ下の音と耳で照合するのが確実です。低音弦は倍音が豊かですが内蔵マイクの低域感度が落ちるため、指の腹でしっかり弾き、他の低音弦を手でミュートして単音を明瞭に響かせてください。