琴チューナー無料|平調子・雲井調子の調弦ツール

十三弦の箏(そう・こと)をスマートフォンやパソコンのマイクで調弦できる、無料のオンライン箏チューナーです。伝統的な「平調子(ひらぢょうし)」の13弦(一弦から巾まで)を自動認識し、各弦の音程のズレをセント単位で正確にガイドします。柱(じ)の移動による微調整や日々の練習前の調弦にすぐ使えます。

操作パネル

箏の調弦方法と使い方

Web Audio APIの自己相関法(NSDF)により、箏の撥音から基本周波数をリアルタイム解析します。平調子の十三弦(壱越 D4基準:一弦〜十三弦[巾])に対して、各弦の目標ピッチを±50セントの範囲で表示します。音声解析はすべて端末内で完結します。

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    「チューナーを開始」をタップしてマイクを有効にし、箏の近くに端末を置きます。一弦から巾(十三弦)まで、合わせたい弦を琴爪(ことづめ)で静かに弾きます。チューナーが最も近い弦を自動判別し、ピッチのズレを針で表示します。

    音程の調整は、甲(胴の表面)に立てた「柱(じ)」を左右に動かしておこないます。音を高くしたいときは柱を竜角(右側の固定枕)側へ近づけて弦長を短くし、低くしたいときは竜尾(左側)へ動かして弦長を長くします。柱を動かす際は、必ず片手で弦を軽く持ち上げて甲を傷つけないよう注意してください。

    平調子では「一弦」と「五弦」が同じ高さ(同音:壱越基準ではD4)になる特徴があります。また、二弦(G3)から四弦(B♭3)、六弦(E♭4)へと五声音階(都節音階)の半音と4度・5度関係が展開します。チューナーで大まかに合わせた後は、各弦のオクターブ(三弦のA3と八弦のA4など)を同時に弾いて唸りがないかを耳で確認すると、より美しい響きに仕上がります。

    平調子の13弦を周波数で確認する

    十三弦の箏(琴)において、最も基本となる調弦法が「平調子(ひらぢょうし)」です。伝統的な平調子(壱越・D音基準)は、五声音階特有の半音関係を含んでおり、日本の情緒を感じさせる優美な響きを構成します。調弦アプリやブラウザのチューナーで1本ずつ音を合わせる際は、十三本の糸それぞれに対応する理論周波数を把握しておくと、どの柱(じ)をどの程度動かすべきかが直感的に判断できます。標準的なA4=440 Hzにおける各弦の音名と周波数は以下の通りです。

    なお、一弦の音高については楽曲の年代や流派によって重要な違いが存在します。古典曲の伝統的な平調子では、一弦と五弦をまったく同じ高さ(同音:D4)に調弦するのが通例です。一方、近代・現代の箏曲では、低音域の響きを拡張するために一弦を五弦の1オクターブ下(D3:146.83 Hz)に合わせる指定が用いられます。調弦を始める前に、演奏する楽譜の指定や所属する流派の指示を確認してください。

    箏の平調子十三弦における音名と周波数一覧(壱越・D4基準)
    弦音名周波数 (Hz)
    一D4293.66
    二G3196.00
    三A3220.00
    四B♭3233.08
    五D4293.66
    六E♭4311.13
    七G4392.00
    八A4440.00
    九B♭4466.16
    十D5587.33
    十一E♭5622.25
    十二G5783.99
    十三A5880.00

    柱の位置と音程の関係

    箏の音程は、甲(こう:胴の上面)の上に立てられた「柱(じ)」の位置によって決まります。柱はギターのフレットやバイオリンの駒のような役割を果たしており、竜角(演奏者から見て右側の固定枕)から柱までの距離が「有効弦長」となります。柱を右側の竜角方向へ近づけると有効弦長が短くなり、ピッチは高くなります。逆に、柱を左側の竜尾(尾部)方向へ遠ざけると弦長が長くなり、ピッチは低くなります。

    柱を動かす際は、桐で作られた繊細な甲の木肌を傷つけないよう慎重な所作が求められます。音程をスムーズかつ正確に合わせるための実践的な手順は以下の5ステップです。

    • 片手で弦を軽く持ち上げて動かす:弦の張力がかかったまま柱を無理に引きずると、甲に深い溝や傷が付きます。必ず左手で弦を少し浮かせてから柱を動かします。
    • 柱をミリ単位で少しずつ動かす:数ミリの移動でピッチが大きく変化します。チューナーの針を見ながら、少し動かしては弦を戻して弾く動作を小刻みに繰り返します。
    • 甲に対して柱を垂直に立てる:柱が左右や前後に傾いていると、演奏の衝撃で柱が倒れたり、接地面が滑ってピッチが狂います。三脚の足が均等に接地するよう整えます。
    • 柱から一定の距離で爪を当てる:爪を当てる位置がばらつくと、倍音の出方が変わりピッチ検出が不安定になります。
    • チューナー後にオクターブの唸りを確認する:三弦(A3)と八弦(A4)、四弦(B♭3)と九弦(B♭4)など、対応するオクターブを同時に弾いて唸りがないか耳で確かめます。

    調弦が安定しないときのチェック

    柱を正しく配置してもすぐに音が狂ってしまう場合、いくつかの構造的・環境的な要因が関係しています。最も多いのは、新しい糸(テトロンや絹糸)を張り替えた直後で糸自体が伸びきっていないケースです。また、箏の甲は天然の桐材で作られており、空気中の湿度に応じて水分を吸収・放出して伸縮するため、雨天時や乾燥した冬場は胴の反りや糸の張力が自然に変動します。

    さらに、柱自身の座りや弦の収まりに問題があることも少なくありません。演奏中に調弦が狂いやすいときは、以下の4つの項目を点検してください。

    • 弦が柱の頭の溝に正しく乗っているか確認する:弦が柱の溝からわずかに外れて縁に乗っていると、演奏中に滑り落ちて急激に音程が下がります。
    • 甲の縁近くに柱が寄りすぎていないか点検する:低音弦や高音弦で柱が甲の丸みの端に近づきすぎると、接地面が不安定になり柱が倒れたりズレたりしやすくなります。
    • 柱の脚の裏にゴミやホコリが付着していないか払う:柱の足裏にホコリが挟まっていると摩擦力が落ちて滑る原因になります。乾いた布で拭き取ってから立てます。
    • 室内の温湿度を一定に保ち直射日光を避ける:暖房の温風や直射日光が当たると部分的に桐が乾燥しピッチが急変します。急激な環境変化を避けて保管・演奏します。

    よくある質問

    「箏」と「琴」の漢字の違いは何ですか?

    現代の日常会話や検索では「こと」として混用されていますが、本来の楽器分類では明確な違いがあります。柱(可動式の駒)を甲の上に立てて調弦する伝統楽器は漢字で「箏(そう)」と書きます。一方、柱を持たず指で直接弦を板に押さえて音高を決める楽器(一弦琴や古琴など)が本来の「琴(きん)」です。現在一般に演奏されている十三弦の楽器は正式には「箏」です。

    平調子以外の調弦(雲井調子や乃木調子)はどう合わせますか?

    本チューナーは最も代表的な平調子(ひらぢょうし)をプリセットとしていますが、古典曲や現代曲で使われる雲井調子(くもいぢょうし:平調子の三弦と八弦を半音下げる)や中空調子、明治以降に考案された乃木調子なども、平調子の柱位置を基準として特定の柱を数ミリ〜数センチ動かすことで調弦します。

    一弦と五弦が同じ音なのはなぜですか?

    平調子の伝統的な配置では、一弦と五弦が同じ「壱越(D音)」に合わせられます。一弦は低音部のベース音として独立して使われることが多く、二弦(G音)から旋律的な五声音階が本格的に始まります。同音同士を弾き比べて狂いがないかを確かめる基準弦の役割も果たします。

    柱を動かしても音程が安定しない原因は?

    柱が甲に対して斜めに立っていたり、弦が柱の溝に正しく乗っていなかったりすると、演奏中に柱が倒れたり弦が滑って狂いが生じます。また、新しい糸を締め直した直後や室内の湿気・乾燥によっても張力が変化します。柱を垂直に立て、糸締めが緩んでいないか確認してください。

    クロマチックチューナーとの違いは何ですか?

    一般的なギター用やクロマチックチューナーでは十三弦それぞれの番号(一〜巾)が表示されないため、今どの弦のどの音を合わせているのか見失いやすくなります。本ツールは箏の十三弦の名称と伝統的な音階構造に特化しているため、迷わず順番に調弦できます。