ベースチューナー無料|4弦・5弦の低音をマイクで判定
エレキベースの調弦に対応した、無料のオンラインベースチューナーです。標準的な4弦(EADG)をはじめ、多弦ベース(Low-B追加の5弦BEADG・High-C追加の6弦)の低域から高域まで幅広く対応しています。E1=41.20 HzやB0=30.87 Hzといった超低音域も、間引き処理による低周波検出経路で安定して捉え、針メーターでズレをセント単位で正確に表示します。エレキベースの楽譜は視認性を高めるために実音より1オクターブ高くヘ音記号で記譜されますが、本ツールは発音されている実音周波数(Sounding Pitch)を忠実に表示します。アンサンブルやバンド演奏のボトムを支えるベースラインにおいて、低音域のわずかなピッチの濁りは楽曲全体のコード感を濁らせるため、精密な調弦が不可欠です。ブラウザ上で動作し、音声データの外部送信は一切行いません。
操作パネル
使い方
時間領域の自己相関(NSDF)と放物線補間による検出を用います。70 Hz未満はローパス後に4分の1間引き(11.025 kHz)した1024サンプル窓(約92.9ミリ秒)で相関を取り、E1=41.20 Hzの周期を3波長以上捉えます。基準はA4=440 Hzの12平均律です。具体的には、33タップのBlackman窓Sinc低域通過フィルターを通した後に4倍間引き(ダウンサンプリング)を行い、4096サンプルの入力バッファから低周波に特化した1024サンプルの窓を生成して自己相関を計算します。これにより、30.87 HzのLow-B(周期約32.4ミリ秒)であっても窓内に約2.9周期分が収まり、PCやスマートフォンの内蔵マイクでも安定したピッチ同定が可能となります。さらに放物線補間によるピーク検出とクラリティ(波形明瞭度)判定を組み合わせ、高次倍音によるオクターブ跳躍を抑制します。日本の音楽環境で広く採用される合奏基準ピッチA4=442 Hzへの切り替えにも対応しています。
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「開始」でマイクを許可し、1本ずつ単音で弾いてください。低い弦は親指でしっかりはじき、アタックから1秒ほど置いて余韻で針を読むのがコツです。針が中央の緑(±3セント以内)になれば完了です。
ベースの低音は内蔵マイクが拾いにくく、部屋の騒音にも埋もれがちです。アンプの前で測る場合は音量を控えめにし、端末をスピーカーに近づけすぎないでください。歪んだ音よりクリーントーンの方が判定が速くなります。
測定対象以外の弦は、右手の手刀や左手の空いている指を軽く触れて確実にミュート(消音)してください。太い巻弦を持つベースはサステインが長く共振しやすいため、隣の開放弦が共鳴して振動すると、干渉波によって検出アルゴリズムが混乱し、メーターの針が大きく揺れる原因となります。
ピックアップセレクターはフロント(ネック側)を選択し、ベース本体のトーンノブ(ハイカット)をやや絞る設定をおすすめします。ネック側のピックアップは弦の基音(基本周波数)を豊富に拾い、鋭い高次倍音を抑えるため、チューナーが最も安定した基音周期を検出しやすくなります。指弾きの場合は指の腹で丸く弾くのが理想的です。
調弦は必ず目的の音程よりも低い状態から巻き上げて合わせるのが鉄則です。ピッチが高くなった弦を緩めて合わせると、ペグのギアのバックラッシュ(噛み合わせの遊び)やナット溝の摩擦によって、演奏中に弦が緩んでピッチが狂ってしまいます。行き過ぎた場合は一度半音ほど緩めてから、再び巻き上げてください。
ベース開放弦周波数一覧表(4弦・5弦・6弦対照)
エレキベースの開放弦は完全4度(音程比4:3、500セント)の間隔で調律されます。4弦ベースのE1〜G2を基本とし、現代のアンサンブルで多用される5弦ベースでは低音側にLow-B(B0)、6弦ベースでは高音側にHigh-C(C3)が追加されます。
一般的なスタジオ標準であるA4=440 Hzに加え、日本の吹奏楽団やクラシック・オーケストラ、一部のポップス録音現場で採用されるA4=442 Hzの周波数は下表の通りです。
| 弦の種別 | 弦番号 | 音名 | A4=440 Hz | A4=442 Hz | 音響的特徴とチューニングの留意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 6弦追加 | 第1弦(最細) | C3 | 130.81 Hz | 131.41 Hz | ソロや高音和音用。プレーン弦または極細巻弦でピッキングニュアンスに敏感 |
| 4弦/5弦共通 | 第1弦(通常) | G2 | 98.00 Hz | 98.44 Hz | 4弦ベースの最高音弦。スラップのプル(引っ張り)奏法で主に使用 |
| 4弦/5弦共通 | 第2弦 | D2 | 73.42 Hz | 73.75 Hz | 中低音域の要。輪郭のあるトーンでベースラインのメロディを支える弦 |
| 4弦/5弦共通 | 第3弦 | A1 | 55.00 Hz | 55.25 Hz | 基準音Aの2オクターブ下。倍音成分と基音のバランスが良くマイク検出しやすい |
| 4弦/5弦共通 | 第4弦 | E1 | 41.20 Hz | 41.39 Hz | 4弦ベースの最低音。空気中波長約8.3m。アタック直後の倍音過多に注意 |
| 5弦追加 | 第5弦(最太) | B0 | 30.87 Hz | 31.01 Hz | 超低音弦。空気中波長約11.1m。スマホ内蔵マイクの限界帯域のため余韻で測定 |
低音弦(E1・B0)の音響物理とデシメーション(間引き)検出
エレキベースの最低音弦であるE1(41.20 Hz)や5弦ベースのLow-B(B0=30.87 Hz)は、人間の可聴域下限(約20 Hz)に迫る超低周波音です。音波の波長はE1で約8.3メートル、B0では約11.1メートルにも達します。
このような巨大な波長を持つ音は、ノートPCやスマートフォンの極小マイクカプセル(ダイヤフラム口径数ミリ)にとって物理的な集音限界にあたります。多くの民生用マイクは100 Hz以下で感度が急激に減衰(ロールオフ)するため、マイクに入力される信号強度は基音よりも第2倍音(B1: 61.74 Hz)や第3倍音(F#2: 92.61 Hz)の方が圧倒的に大きくなります。
- デシメーション(間引き)処理の仕組み:本チューナーは70 Hz未満の低音信号を検知すると、33タップのBlackman窓付きSincフィルターで折り返し雑音を除去した上で、サンプリングレートを4分の1(44.1 kHzから11.025 kHz)に間引きします。
- 自己相関窓の時間的確保:間引き後の1024サンプル窓(約92.9ミリ秒)には、B0の基本周期(約32.4ミリ秒)が約2.9周期分収まります。これにより、超低周波であっても数学的に十分な波形相関を計算し、微小なピッチ差を特定できます。
- 太い弦の不調和度(Inharmonicity):ベースの極太巻弦は剛性(曲げに対する硬さ)を持つため、倍音が完全な整数倍にならずわずかに高音側へシフトします。この物理特性により、アタック直後はピッチが高く聴こえ、減衰とともに落ち着く現象が発生します。
- オクターブ跳躍への対処:メーターが突然B1やE2を表示する場合、マイクが弱い基音を見失い強力な第2倍音に同期しています。弦を再度指の腹で丸く弾き直すか、トーンノブを絞って高次倍音をカットしてください。
ピックアップ選択・弾き方とLow-Bのトラブルシューティング
ベースの調弦精度は、アンプのセッティングや演奏技術に大きく左右されます。特に低音弦の読み取りを安定させるには、基音エネルギーを最大化するアプローチが必要です。
- フロントピックアップの活用:リア(ブリッジ側)ピックアップは高次倍音を多く含みカリッとした音色になりますが、チューナーにとっては基音が細く読みにくくなります。フロント(ネック側)ピックアップを選択して太い低域成分を供給してください。
- トーン回路のハイカット:パッシブベースのトーンコントロールを半分からゼロ近くまで絞ることで、マイクカプセルを飽和させるアタックの金属音や高域ノイズを遮断し、基音の検出純度を劇的に改善できます。
- 親指・指の腹によるピッキング:硬いピックでブリッジ付近を強くピッキングすると、打撃ノイズと鋭い倍音ばかりが目立ちます。指板寄りの位置で、親指や人差し指の腹を使って弦を包み込むようにプラック(弾弦)してください。
- 5フレット実音によるクロスチェック:Low-B弦の開放弦がどうしてもマイクで捉えきれない場合、5フレットを押さえて弾いてください。鳴る実音はE1(41.20 Hz)となり、4弦開放弦と完全に一致します。このE1のピッチを合わせることで、Low-B弦を正確に調弦できます。
- 12フレット自然倍音の測定:12フレットの真上に指を軽く触れて弾くハーモニクス音は、開放弦のちょうど1オクターブ上(Low-BならB1=61.74 Hz、E弦ならE2=82.41 Hz)となります。基音の2倍の周波数を持つため、小型マイクでも極めて明瞭に検知できます。
ブリッジサドルのオクターブ調整(イントネーション)と張力管理
開放弦のピッチを完璧に合わせても、ハイフレットを押さえて弾いたときに音がシャープ(高く)またはフラット(低く)なる場合は、ブリッジサドルのオクターブ調整(イントネーション調整)が必要です。
フレットを押さえる行為は、弦を指板に向かって押し込むため、物理的に弦の張力(テンション)を引き伸ばします。この張力増加による音程の上昇を相殺するため、サドル位置を前後にミリ単位で移動させて実効弦長(スケール長)を微調整します。
- オクターブ調整の判定ルール:12フレットの自然ハーモニクス(弦長の正確な2分割点)を鳴らしてチューナーでゼロに合わせます。次に12フレットを実際に指で押さえて実音を鳴らします。実音の方が針が右(シャープ)に振れる場合は弦長が短すぎるため、サドル調整ネジを締めてサドルを後方(ブリッジ側)へ下げます。実音がフラットする場合はサドルを前方(ネック側)へ進めます。
- 弦高とネック反りの連動性:弦高(アクション)やトラスロッドによるネックリリーフを変更した後は、弦を押さえた時の張力変化量が狂うため、必ずオクターブ調整をやり直してください。
- 弦交換時の張力安全管理:ベース弦4本(または5本)の総張力は70〜100キログラム以上にも達します。すべての弦を一度に外すとネックのトラスロッド反力とのバランスが一気に崩れるため、必ず1本ずつ緩めて新しい弦に張り替えてください。
- 弦の劣化と偽りのビート:古くなったベース弦は手汗や皮脂の付着、フレットとの接触による局所的な変形により、不均一な質量分布を持ちます。これにより開放弦を鳴らしただけで弦自体から不規則な唸り(偽ビート)が発生し、チューナーの針がいつまでも定まらなくなります。定期的な弦交換が調弦精度の基本です。
よくある質問
ベースの開放弦の音程を教えてください。
4弦は低い方からE1(41.20 Hz)、A1(55 Hz)、D2(73.42 Hz)、G2(98 Hz)のEADGです。5弦はさらに低いB0(30.87 Hz)が足されたBEADGになります。
低い弦の針が安定しません。
弾いた直後のアタックには倍音が多く含まれ、針が暴れます。1秒ほど待って余韻の基音で読んでください。親指ではじく、トーンを絞って丸い音にする、静かな部屋で測るのも効果的です。
合っているかどうかの目安は何セントですか?
±3セント以内を目安にしています。ベースの低音はわずかなズレでもバンド全体の濁りにつながるため、4弦・5弦こそ中央を丁寧に狙ってください。
音声は外部に送信されますか?
されません。解析はすべてブラウザ内のメモリで行われ、タブを閉じるか停止すればマイクへのアクセスは即座に解除されます。
楽譜の音とチューナーのオクターブ表示が1つ違います。
エレキベースの楽譜(ヘ音記号)は実音より1オクターブ高く記譜されます。楽譜上の第4間E2は実音E1(41.20 Hz)に相当し、当ツールの実音表示が音響学的に正しい表記です。
5弦ベースのLow-B(30.87 Hz)で針がオクターブ上に跳びます。
小型マイクの低域減衰により基音より第2倍音(B1=61.74 Hz)が強く入力されている状態です。5フレットの実音E1(4弦開放と同音)や12フレット倍音でクロスチェックしてください。
オクターブチューニング(サドル調整)はどのように行いますか?
12フレットの自然ハーモニクスと12フレットを押さえた実音を比較します。実音の方が高い場合はサドルを後方(ブリッジ側)へ下げ、低い場合は前方(ネック側)へ進めて弦長を調整します。