Bluetooth遅延テスト無料|音ズレ・レイテンシー測定
Bluetoothイヤホンやスピーカーの音ズレ(遅延・レイテンシー)をブラウザ上で測定できる無料の診断ツールです。画面上の光の点滅(フラッシュ)とスピーカーからのクリック音のズレを目視と耳で確認し、ゲームや動画視聴に耐えうる遅延かを判断できます。OSミキサー、無線コーデック、送受信バッファに起因する伝送遅延を客観的に数値化します。
操作パネル
耳を守りましょう。小さい音量から始めてください。聞こえないからといって音量を上げないでください。表示はdBFS(デジタル基準の相対値)であり、SPLではありません。
使い方
requestAnimationFrameとWeb Audio APIのタイムスタンプを同期させ、視覚パルスと音響インパルスの時間差をミリ秒(ms)単位で可視化・測定します。1000 ms周期のハードウェアクロックによるインパルスクリックに対し、等時性リズムタッピングを標本化し、±500 msの循環正規化と外れ値除外(中央値・ジッター分析)により実効出力遅延を算出します。
On this page
ワイヤレスイヤホンまたはスピーカーを接続した状態でテスト画面を開きます。
メーターの針が中央(0 ms)を通過する瞬間に「ピピッ」と音が鳴ります。光と音がぴったり合っていれば遅延が補正されています。
光よりも音が遅れて聞こえる場合は、スライダーでディレイ(遅延時間)を調整し、目と耳のタイミングが完全に一致するミリ秒数を読み取ります。
「タップ測定」では、1秒周期のクリック音に合わせてボタンを連続10回タップします。
算出した中央値オフセット(ms)とジッター(標準偏差)を確認し、有線接続時との差分を比較します。
主要Bluetoothコーデックと接続方式の遅延マトリクス
上記マトリクスに示した遅延時間は典型的な実測範囲ですが、実際のレイテンシーは接続端末のOS、Bluetoothコントローラーのファームウェア、アンテナ性能、および周囲の2.4 GHz帯電波干渉状況に強く依存します。同一のイヤホンであっても端末やOSのアップデートにより遅延値が大きく変動する点にご留意ください。
| 接続方式・コーデック | 典型的な遅延 (ms) | フレーム長 | 主な用途・特徴 | 機器・環境依存性の注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 3.5 mmアナログ有線 / USB DAC | 5〜15 ms | 2.7 ms | プロ音響・DTM・音ゲー・FPS | OSバッファ(128〜256サンプル)に依存 |
| 2.4 GHz専用無線ドングル | 15〜30 ms | 5.0 ms | ワイヤレスゲーミングヘッドセット | 専用USB送信機が必須・非圧縮独自プロトコル |
| Bluetooth LE Audio (LC3) | 20〜40 ms | 10.0 ms | 次世代低遅延・高音質ワイヤレス | 送受信双方のBluetooth 5.2/LC3対応が必要 |
| aptX Low Latency (aptX-LL) | 32〜45 ms | 5.0 ms | 映像視聴・リズムアクション | Qualcomm製チップセット同士の接続に限定 |
| AAC (iOS / AirPods環境) | 120〜180 ms | 23.2 ms | 音楽鑑賞・ストリーミング動画 | 1024サンプル変換窓・OS側安全バッファで変動 |
| SBC (標準Bluetooth A2DP) | 150〜250 ms | 14.5 ms | 汎用Bluetooth接続・通話 | 電波干渉耐性や受信側バッファで大幅変動 |
| LDAC (ハイレゾ伝送) | 150〜260 ms | 20.0 ms | ハイレゾ音楽鑑賞(最大990 kbps) | 帯域幅最優先のため遅延はSBC同等以上 |
オーディオ遅延を構成する5段階の物理的メカニズム
端末で生成されたクリック音が鼓膜に届くまでに、音声信号は主に以下の5つの遅延ステージを通過します。
第1にOSオーディオバッファ(5〜20 ms)です。音切れを防ぐリングバッファにより、48 kHz動作時で2.7〜21.3 msの遅延が不可避的に生じます。
第2にコーデック変換(15〜40 ms)です。AAC等は一定時間ブロック(1024サンプル=約21.3 ms)ごとにMDCT変換を行うためフレーム蓄積遅延が発生します。
第3に2.4 GHz無線送信と再送マージン(20〜100 ms)です。電波干渉による欠落に備え、受信側は深めのジッターバッファを保持します。
第4・第5に受信側DACキューとDSP処理(10〜35 ms)です。D/A変換に加え、ANC(逆位相演算)や空間オーディオ処理が重なります。
動画とゲームの許容遅延規格:ITU-R BT.1359-1とITU-T G.114
国際電気通信連合の勧告ITU-R BT.1359-1では、リップシンク検知閾値として、音声が映像より45 ms先行するか125 ms遅延すると人間は不自然さを感じると規定されています。動画配信ではBluetooth遅延に合わせて映像フレームを自動で遅らせるため、180 msの遅延でも口元が一致します。
一方、リアルタイム操作を要するゲームでは映像を遅らせることが不可能です。ITU-T G.114で通話許容限界とされる150 msを超えると操作違和感が顕著となり、音ゲーやFPSでは40 ms以下の超低遅延が求められます。
測定精度向上とワイヤレス音ズレのトラブルシューティング
ブラウザのタイマースロットリングを防ぐため、テスト中はタブを最前面に表示してください。また通話アプリがマイクを掴むと高音質なA2DPから低音質通話用のHFPへ切り替わり遅延が変化するため、測定前に入力アプリを終了してください。
1 kHzの周期クリック音を大音量で聴き続けると聴覚疲労を招きます。音量は30%前後の控えめなレベルに設定し、長時間の連続測定は避け適度に耳を休めてください。
このページでわかること:Bluetoothの音ズレ測定、オーディオ遅延(レイテンシー)のミリ秒チェック、有線との比較。
よくある質問
Bluetoothイヤホンの遅延はどのくらいが普通ですか?
標準的なSBC/AAC接続では150〜250 ms程度の遅延が生じます。低遅延モード(ゲームモード)やaptX LLなどでは40〜80 ms前後に抑えられます。
動画では音ズレしないのにゲームではズレるのはなぜ?
YouTube等の動画アプリは、映像のほうを音に合わせて意図的に遅らせて再生する自動ディレイ補正を行っているためです。リアルタイム操作が必要なゲームではそれができないため遅延が目立ちます。
音ズレを減らす方法はありますか?
イヤホンの低遅延モードをオンにする、送信機と受信機のコーデックを合わせる、またはリズムゲームや対戦ゲームでは有線イヤホンを使用するのが確実です。
リズムタップによる遅延測定はなぜ正確なのですか?
人間は1000 msの規則的なビートに対して予測同期運動を行います。10回のタップの中央値を算出して外れ値を除くことで、運動反応時間を相殺し純粋な伝送遅延を精密に測定できます。
ブラウザのWeb Audio API自体の遅延はどのくらいですか?
ブラウザのレンダリング量子化単位(48 kHzで128サンプル=約2.7 ms)とOSバッファにより数ms〜15 ms程度の遅延が存在しますが、Bluetooth伝送遅延(100〜200 ms超)に比べ極小です。
有線接続とワイヤレス接続で測定値はどう変わりますか?
3.5 mm有線接続やUSB DACでは5〜15 msとほぼ遅延を感じませんが、一般的なBluetooth(SBC/AAC)ではエンコードと電波バッファにより150〜220 ms程度まで遅延が増大します。