音程ブラインドテスト|セント単位のピッチ弁別測定

440 Hz基準の倍音トーンを用いて微小なピッチ差を聴き分ける、無料の音程ブラインドテスト(ABXテスト)です。セント単位のズレ(25/15/10/5/2セント)を判定し、二項検定による統計的有意性(p値)で「まぐれ当たりか確かな聴覚弁別か」を客観的に評価します。音名を当てる絶対音感クイズではなく、聴覚の最小可聴差(JND)を測定する本格的なイヤトレーニングツールとして、耳コピやアンサンブルの音程精度確認にご活用いただけます。

操作パネル

耳を守りましょう。小さい音量から始めてください。聞こえないからといって音量を上げないでください。表示はdBFS(デジタル基準の相対値)であり、SPLではありません。

使い方

440 Hz基準の倍音トーン(基本波+第2・第3倍音)をセント単位で正確にずらしたABXダブルブラインド方式で出題し、二項検定のp値(有意水準α = 0.05)で有意性を評価します。すべてブラウザ内のWeb Audio APIでリアルタイムに信号合成して処理します。

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    基準Aと変化Bを聴き比べ、隠されたXがどちらかを当てます。これを繰り返すとp値(二項検定)が表示され、5%未満(p < 0.05)なら「まぐれ当たりではない」と判断できます。有線イヤホン・静かな部屋・直感を信じることがコツで、聴き比べすぎると逆に迷います。有意判定を得るには最低5回以上の試行が必要で、5回中5回全問正解(p = 0.0313)または10回中9回正解(p = 0.0107)が有意性の判断基準となります。

    音楽の現場では5〜10セントのズレが分かることが一つの目安で、3セントは優秀な水準です。1半音は100セント、1オクターブは1200セントです。結果が振るわなくても、騒がしい環境やBluetooth圧縮の影響が大きいので、有線で試し直してから判断してください。テストは25セント(4分の1半音)、15セント、10セント、5セント、2セントの5段階プリセットを備えており、最初は初期設定の15セントや25セントから始めて段階的に耳を鍛えるのが効果的です。

    大音量での連続試行は聴覚疲労を招き、ピッチ判別の感度を低下させます。快適な音量(会話レベル)に設定し、10〜15回の試行ごとに適度な休憩を挟んでください。本テストは教育・訓練目的であり、医学的聴覚診断を行うものではありません。

    440 Hz基準におけるセント偏差と周波数・唸り周波数一覧

    音楽音響学において、ピッチの微小な音程差は対数単位である「セント(cents)」で規定されます。国際標準規格(ISO 16:1975)ではコンサートピッチA4を440 Hzと定め、楽器調律の許容誤差は一般に±0.5 Hz(約2セント)以内と規定されています。

    本テストで採用されている5段階のプリセット(25、15、10、5、2セント)および参考としての半音(100セント)における周波数オフセットと、2音加算時の理論上の唸り周波数は以下の通りです。

    A4=440 Hz基準におけるセント差と物理周波数一覧
    難易度設定周波数 (Hz)440 Hzからの偏差理論上の唸り周波数(周期)音楽的・実践的目安
    2セント (Master)440.51 Hz+0.51 Hz0.51 Hz (約2.0秒に1回)最難関。プロ調律師・弦楽器奏者の限界領域
    5セント (Fine Tuning)441.27 Hz+1.27 Hz1.27 Hz (約0.8秒に1回)オーケストラや室内楽における精密な調弦水準
    10セント (Trained)442.55 Hz+2.55 Hz2.55 Hz (約0.4秒に1回)レコーディングスタジオで許容される音程限界
    15セント (Moderate)443.83 Hz+3.83 Hz3.83 Hz (約0.3秒に1回)初期設定。和音の響きで濁りとして感知可能
    25セント (Easy)446.40 Hz+6.40 Hz6.40 Hz (約0.16秒に1回)4分の1半音(クォータートーン)。入門水準
    100セント (参考)466.16 Hz+26.16 Hz26.16 Hz (明確な粗さ)平均律の半音(A#4 / Bb4)。完全な別音

    ピッチ弁別の物理機構とウェーバーの法則

    聴覚の周波数弁別力はウェーバーの法則(Δf / f = 一定)に従います。未訓練者の弁別閾値は約1.0%(440 Hzで約17セント)ですが、音楽教育を受けた演奏家では0.2%〜0.5%(約3.5〜8.7セント)、熟練者では約2セントに達します。

    本テストは基本波(440 Hz)に第2倍音(880 Hz)と第3倍音(1320 Hz)を含みます。2セント差では基本波が0.51 Hz、第3倍音が1.53 Hzずれるため、基底膜の複数領域で興奮がシフトし、倍音のない純音よりも確実に識別できます。素早いA・B・Xの切替が聴覚記憶の減衰を防ぎます。

    セント値nと周波数比率の関係はf_detuned = f_ref × 2^(n/1200)で表され、音高が対数軸上で等間隔に配置されます。周波数が高くなるほど同じセント差でもHz単位の偏差は拡大するため、音程の精密な感覚を養うには周波数(Hz)ではなくセント(cents)に基づいた反復聴取訓練が不可欠です。

    測定環境の最適化とトラブルシューティング

    スピーカー再生では部屋の定在波や反射音により倍音バランスが乱れ、音色変化をピッチ差と錯覚しやすいため、密閉型または開放型ヘッドホンの使用を強く推奨します。

    Bluetoothの圧縮や再サンプリングは微小な音の立ち上がりを曖昧にするため有線接続が理想的です。外部チューナーや画面メーターを見ず、耳の感覚だけで回答してください。連続試行による聴覚疲労は判定精度を落とすため、日を改めて再挑戦することが肝要です。

    安全なリスニング環境と聴覚保護のガイドライン

    持続的なトーン聴取は有毛細胞に負担をかけます。音量は会話レベル(60〜70 dB SPL)を維持し、無理に差を聴こうと音量を上げないでください。1日15〜20試行を目安とし、テスト後は静かな環境で耳を休ませてください。

    本ツールは聴覚トレーニング用であり、医療診断用ではありません。持続的な耳鳴りや聴力低下を感じる場合は、速やかに耳鼻咽喉科専門医の診察を受けてください。

    よくある質問

    音程ブラインドテストとは何ですか?

    基準音(440 Hz)に対してわずかにピッチを変えた音を聴き比べるABXテストです。音名を当てる絶対音感テストとは異なり、セント単位の最小可聴差(JND)を二項検定で客観的に測定します。

    セント(cent)とはどのような単位ですか?

    平均律の半音を100等分、1オクターブを1200等分した対数単位です。周波数比率で表すと、nセントの差は2の(n/1200)乗の比率に相当します。

    何セント分かればすごいですか?

    訓練された耳で5〜10セント前後が一つの目安で、3セント以下が分かれば極めて優秀です。一般的なリスナーの弁別閾値は10〜25セント程度と言われています。

    耳コピや楽器演奏の練習になりますか?

    なります。耳コピやアンサンブルに必要なのは「わずかな高低差を聴き分ける力」で、まさにこのテストが測るものです。ギターやピアノの耳コピ前に、ここで自分の分解能の目安を知っておくとイヤトレーニングの指針になります。

    p値とは何ですか?

    「偶然の当てずっぽう(コイン投げと同等の50%の確率)でその正解数に達する確率」です。5%未満なら統計的に有意とされ、聴き分けが実力である可能性が高いと判断できます。

    2音を同時に鳴らしたときの「唸り(ビート)」と何が違いますか?

    同時に鳴らすと干渉によって周期的な音量変動(唸り)が生じますが、本テストは1音ずつ交互に聴くため、脳の聴覚記憶による純粋なピッチ弁別能力を測定できます。